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日本語学校の留学生の出席率が厳しくなった??
2019-09-30
最近、日本語学校の留学生の出席率が厳しくなりましたか?というご相談を受けることがあります。
学校へ行かずにアルバイトに精を出す留学生が増えたことで、2019年に適合性の改正が行われました。
日本語学校の留学生の出席率が厳しくなる?
一部の日本語学校では、通常の授業時間を少なく設定し、留学生が長期休業期間にたくさんアルバイトができることを売りに留学生を呼び込もうとするところがあるようです。
通常、資格外活動許可を受けた留学生は1週間につき28時間までしかアルバイトをすることはできませんが、教育機関が学則で定めた長期休業期間では1週間につき40時間までアルバイトとして働くことができます。
日本語学校の教育水準が現状バラバラなうえ、就労目的の留学生の受入れ先として悪用されるケースが顕在化してきました。「アルバイトで稼げる!」といったキャッチコピーで学生を集める日本語学校も一部存在することから、この春のパブリックコメントを受けて、日本語学校の適合性の基準を改正する案が2019年4月に明らかになりました。
日本語学校の留学生に求められる日本語能力
そこでは、修了者の 7 割以上が日常会話レベルの日本語能力試験に 合格するよう求めます。この日常会話レベルの日本語能力、とは、CEFR(欧州言語共通参照枠)で、下から2 番目の「A2」レベル以上ということです。A2ちうの はよく使われる文や表現が理解でき、日常的な会話ができるレベルで日本語能力試験でいうところの「N4」に近いものとお考え下さい。
日本語学校の留学生に求められる出席率
また、学生の出席率を現在の「最低で1カ月5割以上」から「半年で7割以上」に見直します。アルバイトばかりする留学生は進学や卒業が危うくなるとともに、留学生を受け入れている日本語学校もこの7割という数字をを3年連続で下回ると留学生の受入れ禁止も検討されるという厳格なものです。
この法務省の告示基準の改正は2019年10月以降に開設される学校に適用されるほか、既存の学校には2020年10月から適用されます。日本語学校の留学生をアルバイトとして受け入れている企業の方は、今まで以上に留学生の就労時間の管理が求められることになりそうです。
1つの学校からのアルバイト雇用はキケン?
1つの日本語学校から多くのアルバイトを受け入れている企業も注意が必要でしょう。今回ご説明したように、留学生の出席率が厳しくなるということは留学生を受け入れている日本語学校にとっては留学生がアルバイトばかりして出席率が足りなくなることは死活問題です。
そうなると学生には授業への出席を厳しく指導することになりますから、学生にとってはアルバイトどころではなくなることも考えられます。そうなると1つの学校から一斉にアルバイトがいなくなる、という事態も想定されますので、いろいろなところから分散してアルバイトを雇用することでリスクの分散を図るということも一つの方法かもしれません。 |
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この記事を書いた人
金森 大
国際物流会社にて本社海外業務部を経てハンガリー駐在員事務所立ち上げ、同所長として駐在。帰国後、自身の就労ビザ取得経験から外国人ビザ取得のサポートに特化した行政書士事務所を2018年開業。年間相談件数1500件以上。
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