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就労ビザ取得の要件をビザ専門の行政書士が詳しく説明します

2022-12-08

 

就労ビザを取得するための要件を外国人や日本の企業様からよくお問合せをいただきます。

 

ここでは外国人の方が就労ビザを取得するための要件を、実績豊富なビザ専門の行政書士が詳しく説明します。

 

就労ビザの要件を満たす外国人

 

 

就労ビザ取得の要件をビザ専門の行政書士が詳しく説明します

外国人を雇用する場合、まずは就労ビザを取得するための要件をクリアする必要があります。

 

就労ビザは19種類ありますが、日本や海外の大学等を卒業し日本の企業で働く外国人の約9割の方が「技術・人文知識・国際業務」ビザという就労ビザを取得しますので、ここでは「技術・人文知識・国際業務」ビザ取得の要件を確認していただきます。

 

「技人国」(ぎじんこく)ビザ

 

正式名称である「技術・人文知識・国際業務」ビザは会話の中で使いにくいため、入管局でもよく頭文字をとって「技人国」(ぎじんこく)ビザという俗称で呼ばれています。このページでも以下「技人国」と記載しています。

 

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就労ビザ(「技人国」ビザ)取得の要件

就労ビザ(「技人国」ビザ)を取得するためには、主に次の6つの要件を満たす必要があります。

「技人国」ビザ取得のための6つの要件

 

  1. 本人の経歴
  2. 専攻科目と職務内容の関連性
  3. 企業等からの内定・契約
  4. 受入企業の財務状況及び過去の外国人雇用状況
  5. 雇用の必要性・業務量
  6. 日本人と同等以上の報酬

 

それでは1つずつ見ていくことにしましょう。

 

要件1.本人の経歴

本人の経歴は「学歴」または「職歴」の要件を満たす必要があります。

 

本国の大学や日本の専門学校・大学を卒業(予定)の外国人を採用予定の企業様は採用前に経歴を事前リサーチされると思いますが、なかでも学歴・職歴の事前リサーチは必須です。外国人の言うことを鵜呑みにしてビザ申請後に実は学歴や職歴の要件を満たしていなかったということがよくあるからです。

 

学歴要件

学歴については、海外の短期大学士相当以上又は日本の専門士以上の学位を取得している必要があります。学歴要件を満たす方は職歴要件は不要です。

 

海外の大学等を卒業している場合の簡易判別方法としては、卒業証明書に下記のような記載があれば、技人国を取得するための学歴要件を満たすということが言えそうです。ただし短期大学士の場合は精査が必要なことが多くあります。

日本語表記英語表記
博士Doctor
修士Master
学士Bachelor
短期大学士Associate

 

外国人を採用予定の機関は、まず採用予定の外国人が学歴要件を満たすか、また、専攻科目が予定される職務内容と関連性があるかを事前調査するために、卒業証書及び成績証明書を外国人からを入手することから始めるといってもいいでしょう。時には卒業校からシラバスやカリキュラムを入手することもあります。

 

外国の教育システムは日本の教育システムと異なるため、例えば外国の大学とされる学校を卒業していても日本の短期大学士または学士相当に該当しないことがあります。

 

学歴要件を満たさない外国人の方は、次の職歴要件を満たせば技人国ビザを取得できる可能性があります。

 

職歴要件

職歴は業務により10年(又は3年)以上を要求されます。そしてその職歴は日本で予定される業務に関連がある専門的・技術的知識を必要とする業務の職歴である必要があるので、例えばレストランでの接客業務で10年の職歴があっても、IT企業のSEとして働くことはできません。

 

この10年という職務経験には、企業で実際に働いた期間はもちろん、大学や高等学校、中等教育学校の後期課程や専修学校(海外の教育機関も含む)で関連する科目を専攻した期間があれば、その期間も加算することができます。

 

過去に実際に勤務した企業等から在職証明書を入手し、実務経験年数を証明していく作業が必要です。通常の学歴で申請するよりも難易度が高く、過去に勤務した企業が倒産していたり連絡がつかないなどの理由で証明資料を入手できないと、技人国ビザの取得は難しいでしょう。

 

また、過去には在職歴など在職証明書を偽造することが横行していたこともあり、疎明資料として単独では弱い部分もあるため、あらゆる方法で補強していくことが考えられます。

 

またこの在職証明書には記載すべき必須項目があり、この項目が漏れている場合には職務経験として認められないことがあるので、下記のような事項を満たした在職証明書を準備することをおすすめいたします。

 

在職証明書の必要記載事項

 

  • 被雇用者氏名(※1)
  • 被雇用者生年月日
  • 被雇用者国籍
  • 入社日
  • 退職日
  • 職務内容(※2)
  • 証明書発行者氏名及び署名
  • 証明書発行者役職
  • 会社名
  • 会社所在地
  • 会社電話番号(※3)

 

※1申請人氏名です。
※2可能な限り具体的な記載が必要です。

※3実際に入管では外国人スタッフに電話確認させるようです。

 

要件2.専攻科目と職務内容の関連性

従事していただく予定の職務内容については、大学等で体系的に学んだ専門的・技術的素養を活かした活動である必要があります。

 

イメージとしてはいわゆるホワイトカラーといわれる専門的・技術的な活動が該当しますので、飲食店や小売店、旅館、コンビニエンスストアなどでの接客や工場、建設現場での現場作業など単純労働と呼ばれる業務に従事することはできません。

 

また、専門的・技術的な業務内容であっても、外国人の方が大学で専攻した専門的な技術や知識とはまったく関連のない業務では該当性なしとされてビザは取得できません。履修した科目との関連性については実際の成績証明書を取り寄せて1つ1つ確認することをおすすめします。

 

この「関連性」ですが、専修学校については業務との関連性が厳格に審査されるため完全一致に近いものが要求されますが、大学については専攻科目と従事しようとする業務の関連性については、比較的緩やかに審査されます。

 

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要件3.企業からの内定・契約

招へい予定の外国人は企業等から内定をもらい、契約に基づいて日本で働くことになります。

 

よくいただく質問に「就労ビザが出てから内定・契約という順番ではないのですか?」というものがありますが、先に内定を出してから日本の入管局へビザ申請という順番です。

 

また、その他に「ビザが出る前に内定や契約をして大丈夫ですか?」という質問もいただきます。ビザ申請には雇用契約書や同様の内容が記載された労働条件通知書または内定通知書を提出するため内定や契約は必須ですが、ビザ申請の結果不許可や不交付となることもよくあるため、心配かと思います。

 

外国人雇用の場合、雇用契約書上に「停止条件」を記載しておくことが一般的に行われています。停止条件とは”日本国の有効な技人国ビザを取得して初めて本契約の効力が生じる”という趣旨の文言です。つまり有効な技人国ビザを取得できなかった外国人を雇用する必要性が生じないことから、受入企業にとってはリスク回避となります。

 

 

雇用契約書や停止条件の詳細はこちら

外国人雇用と雇用契約書

 

 

なお、契約形態につきましては必ずしも雇用契約である必要はありません。派遣契約や委託契約であっても技人国ビザは取得できます。

 

要件4.受入企業の財務状況及び過去の外国人雇用状況

審査においては「外国人本人」及び「受入機関」の双方が対象です。つまり外国人本人の他に安定的・継続的に外国人材を受け入れる基盤が受入機関にあるかどうか、そして受入機関が過去に入管法違反がないかどうかなどが審査されます。

 

企業の規模によっては申請する際には直近の決算書を提出しますが、新設会社や新規事業部での外国人雇用では必ず事業計画書を添付します。新規事業部や新設会社であっても、もちろん外国人雇用は可能です。

 

また、直近の決算が赤字決算の場合も事業計画書の提出を求められることが多くあります。赤字だからという理由のみでビザを取得できないということはありませんが、現在の経営状況と今後のビジョン、すなわち具体的な売上向上のための方策や方針を打ち出し、それらを実行して黒字化するための事業計画書を提出します。

 

ただし、直近の決算が「債務超過」になると許可を取得することは格段に難しくなります。この場合には中小企業診断士や公認会計士が作成した再建可能であることが記載された綿密な事業計画書など書面で疎明して行く作業が必要となります。専門家への報酬も別途必要となると同時に、かなり難しい申請ですので、専門家にご相談ください。

 

なお、過去に雇用した外国人が失踪していたり、在留資格で許容される範囲外の活動をさせて不法就労助長の罪に問われたことがあるなど入管法に違反したことがある企業が新たに外国人を雇用する場合、審査が厳格となり許可・交付の可能性が下がる傾向にあります。また、技能実習計画の認定が取り消されている企業が新たに外国人雇用に伴うビザ申請をする際にも同様に審査が厳格となる可能性があります。

 

 

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要件5.雇用の必要性・業務量

外国人本人の大学での専攻と密接に関連した業務であっても、そもそもその会社でその仕事をさせる必要性がない場合や、十分な業務量が見込まれない場合は許可は出ません。それぞれ例をあげて説明します。

 

雇用の必要性に欠ける例

 

大学の日本語学科を卒業した中国人をホテルで通訳者として雇用したいという場合、宿泊客の大半がアメリカ人であるなど中国語を話す外国人客がほぼいないような状況では、ホテルが中国人を雇用することの必要性を疑問視され不許可となる可能性が高くなります。

 

十分な業務量が見込まれない例

 

会計学と経営学を専攻した外国人をコンビニエンスストアの店長として雇用したいという場合、「技人国」ビザで雇用した外国人はレジ打ちや接客業務、商品補充業務に従事することはできません。

 

また、経理業務については本部の一括管理であることが大半なので、外国人材がするべき業務量が少なすぎるとして不許可となる可能性が高くなります。

 

つまり、空いた時間に何をするのかという疑問を持たれ、接客をするのではないか?レジを打つのではないか?という疑問を払拭できません。

 

現在はコンビニエンスストア数店舗を担当するスーパーバイザーのような業務であれば就労ビザを取得できる可能性はありますが、1店舗の店長職や従業員で就労ビザ取得は困難です。ただし、一定期間の店舗での実務研修を経た後に就労ビザ相当の活動に従事できる可能性はあります。また、日本の大学を卒業し日本語能力N1などをお持ちの場合は就労できる可能性がありますのでお問合せください。

 

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要件6.日本人と同等以上の報酬

就労予定の会社内で同じ職務の日本人社員と同等かそれ以上の報酬額が必要です。国籍によって不当に外国人と日本人で給与に格差をつけることは禁じられているからです。

 

報酬額は一律に決められているわけではありません。あなたの会社の賃金体系を基に日本人と同等額以上である必要があり、もし自社に賃金体系がなかったり、従業員がいない場合、地域で同種の会社の賃金体系を参考にして日本人と同等以上であるか判断されます。

 

ここでいう報酬は、役務の給付の対価を意味し、通勤手当・住宅手当などの実費弁償は含まれません。また、扶養手当についても被扶養者の有無による審査上の不平等を生じさせないため、報酬に含まれません。

 

また退職金や見舞金、結婚祝金、現物給付としての住宅手当や旅費、食費、作業着や制服にかかる費用については、実質的にそれらが見舞金・恩恵的・福利厚生的なものは報酬に含まれませんが、就業規則や労働契約等で支給条件が明らかにされているものについては報酬に含まれます。

 

最低賃金にご注意を!

 

最低賃金にも注意が必要です。仮に日本人と同等以上の給与だとしても最低賃金を下回っている場合には労働法違反となるので就労ビザはもらえません。

 

2022年12月現在東京の最低賃金は時給¥1,072です。例えば1日8時間・月21日労働の場合の最低賃金は月額¥180,096ですので、給与が月額 ¥180,000の場合には最低賃金を下回ることになります。

 

日本の最低賃金2022年

(時事ドットコムより引用)

 

 

 

 

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