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就労ビザ(技術人文知識国際業務)と特定活動46号ビザの比較

2022-10-19

  2024-03-01

 

就労ビザと特定活動(46号)ビザのどちらを取得したほうがいいですか、というご相談を日本の大学に在籍する外国人留学生や卒業生からよくいただきます。

 

一定の要件を満たす方は、大学等で勉強してきた知識と高い日本語コミュニケーションを駆使して特定活動(46号)ビザで幅広い業務ができる場合があるので、就労ビザと比較して検討してみるとよいでしょう。(この記事は2024年2月29日に施行された告示改正に対応しています。)

 

就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)と特定活動46号を比較する外国人女性

 

就労ビザ(技術人文知識国際業務)と特定活動46号ビザの比較

日本の大学を卒業予定の方、または卒業した方で、日本語能力N1やBJT480点をお持ちの方の場合、一般的に企業で就職するための就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」ビザ)のほかに特定活動46号というビザを取得できる可能性があります。

 

この特定活動46号ビザの場合、就労ビザではできない業務ができる可能性があるので、次の比較表を見ながら違いを確認してみましょう。

 

 

特定活動46号ビザのご相談・ご依頼はこちら
045-225-8526

 

 

就労ビザと特定活動46号ビザの比較表

 

 就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」ビザ)特定活動46号ビザ
在留期間5年、3年、1年、6月のうちいずれか

5年、3年、1年、6月のうちいずれか

(ただし初回取得時は在留期間「1年」が付与される)

在留期間更新可能

可能

学歴要件

次のいずれかの学歴を有すること

・海外の(短期)大学を卒業し(準)学士を取得していること又は日本の短大・大学(院)を卒業し短期大学士以上を取得していること

・日本の専門学校を卒業し専門士を取得していること

日本の高等専門学校短期大学大学(院)を卒業(修了)し学士(修士/博士)を取得していること

 

※海外の大学(院)は対象外

※日本のは専修学校を卒業した方は、高度専門士を取得していれば対象

日本語能力要件活動内容によってはN2以上が必要とされる場合があるが、要件として明記されてはいない

次のいずれかを満たすこと

・日本語能力試験N1
・日本語能力試験1級(旧制度)
・BJT480点以上
・海外または日本の大学(院)において「日本語」を専攻して卒業

家族帯同

可能

(配偶者及び子)

可能

(配偶者及び子)

転職

可能

(「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当する活動で自身の学歴又は職歴と関連のある業務の範囲内での転職に限る)

可能

(ただし、転職するごとに在留資格の「変更」許可申請が必要。)

派遣労働者として従事可能不可
将来の永住申請可能可能
対象職種

・設計士
・機械工学等のエンジニア
・コンサルタント
・営業
・翻訳、通訳業務
・デザイナー

その他
(現業は一定の実務研修を除き不可)

大学等において修得した広い知識,応用的能力等のほか,留学生としての経験を通じて得た高い日本語能力を活用することを要件として,幅広い業務に従事する活動

 

イメージとしては「技術・人文知識・国際業務」+現場業務

 

※具体例は下記参照

 

特定活動46号ですることができる仕事の具体例

ここでは特定活動46号ビザでできる仕事の具体例をあげていきます。特定活動46号ではレストランやコンビニ、スーパー、タクシー会社、お弁当工場・・・と、通常の就労ビザ(技人国ビザ)では考えられない職場で業務をすることができる可能性があります。

 

受動的で単調な現業作業のみに従事するのでなければ、広範な職種において幅広い業務をすることができるビザといえます。

 

1.飲食店での接客業務

飲食店に採用され、店舗管理業務や通訳を兼ねた接客業務を行うもの。日本人に対する接客をすることもできます。ただし、厨房での皿洗いや店舗の掃除のみに従事することはできません。

 

2.工場でのライン作業

工場のラインにおいて、日本人従業員から受けた作業指示を技能実習生や他の外国人従業員に対し外国語で伝達・指導しながら、自身もラインに入って業務を行うもの。ただし、ラインで指示された作業だけに従事することはできません。

 

3.小売店での接客販売業務

小売店において、仕入れ、商品企画や通訳を兼ねた接客販売業務を行うもの。日本人に対する接客販売業務を行うことも可能です。商品の陳列や店舗の掃除のみに従事することはできません。

 

4.ホテルでの接客

ホテルや旅館において、翻訳業務を兼ねた外国語によるホームページの開設、更新作業等の広報業務を行うものや、外国人客への通訳(案内)を兼ねたベルスタッフやドアマンとして接客を行うもの。日本人に対する接客を行うことも可能です。ただし、客室の清掃のみに従事することはできません。

 

5.タクシードライバー

タクシー会社において、観光客集客のための企画・立案や自ら通訳を兼ねた観光案内を行うタクシードライバーとして活動するもの。通常のタクシードライバーとして常務することも可能です。ただし、車両の整備や清掃のみに従事することはできません。

 

※タクシーの運転をするためには、別途第二種免許を取得する必要があります。

 

6.介護業務

技能実習生、特定技能等の外国人従業員への指導など、管理的職務行いながら、自身も日本語を用いて介護業務に従事するもの。ただし、施設内の掃除や衣服の洗濯のみに従事することはできません。

 

7.製造ライン作業

食品製造会社において、他の従業員との間で日本語を用いたコミュニケーションを取りながら商品の企画・開発を行いつつ、自らも商品製造ラインに入って作業を行うもの。ただし、単に商品製造ラインに入り、日本語による作業指示を受け、指示された作業のみに従事することはできません。

 

 

「特定活動」46号は実は凄いビザ!

 

外国人の方で、「特定活動」ビザに対するイメージがよくない方が多くいらっしゃいます。「特定活動」ビザというものがよく分からない方も多いのではないでしょうか。

 

その理由は、「特定活動」ビザには告示で定められたものだけでも52号(その一部は現在削除)まであり、そのほかに告示で定められていないものもたくさんあるからです。

 

帰国困難の方や就職活動の方、難民認定申請中の方までも「特定活動」なので、「特定活動」(46号)で働くことができるのかよく分かっていない雇用主の方も多いのが実情です。

 

ですが、この特定活動46号はさまざまな職場で幅広い活動ができる上に日本語能力が素晴らしい一部の方しか取得できないとても凄いビザなのです。

 

現状では転職するたびにビザ変更が必要なため少し使い勝手が悪いですが、高いコミュニケーション能力を駆使しながら接客現場で働きたい方、または将来ご自身で起業などを考えていて、各種現場での実務経験を積みたい方などには最適なビザだと言えます。

 

その他、一般企業からなかなか納得のいく内定を得られない場合や、就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」ビザ)では現場労働と疑われそうな活動の場合にも検討してみてはいかがでしょうか。

 

就労ビザ・特定活動46号の申請依頼はこちら

045-225-8526

 

特定活動46号ビザから将来永住申請できる?

よくいただく質問ですが、特定活動46号から永住申請をすることはできます。

 

ただし、特定活動46号は初回の許可は「1年」の在留期間しかもらえません。就労ビザも同様ですが、永住申請をするためには少なくとも「3年」の在留期間が付与されている必要があるので、3年以上の許可が出てからの永住許可申請となります。

 

 

特定活動46号から永住申請のご依頼・ご相談はこちら
045-225-8526

 

 

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この記事を書いた人

 

金森国際行政書士事務所代表 金森大
金森国際行政書士事務所 代表

金森 大

 

国際物流会社にて本社海外業務部を経てハンガリー駐在員事務所立ち上げ、同所長として駐在。帰国後、自身の就労ビザ取得経験から外国人ビザ取得のサポートに特化した行政書士事務所を2018年開業。年間相談件数1500件以上。

 

【取材実績】

  • 新聞通信社「資格外活動許可と外国人アルバイト」(2019年3月11日)
  • 朝日新聞社「技人国と不法就労」(2020年9月28日)
  • 神奈川新聞社「飲食店での不法就労助長」(2020年10月5日)ほか多数

 

【講師実績】

  • 「技術・人文知識・国際業務」ガイドライン改訂(VICS行政書士渉外事例研究会)
  • 就労系在留資格事例紹介講師(VICA行政書士渉外事例研究会)
  • 入管実務研修会講師(神奈川県行政書士会)
  • 国際行政書士養成講座講師(就労部門)2022年・2023年
  • 士業対象就労ビザセミナー講師(渋谷区)
  • 横浜中央支部研修会国際業務講師2022年・2023年
  • 「社会制度セミナー(外国人コミュニティ社会参加促進事業)」セミナー講師 第4回「知っておきたい在留資格 ~安定した未来を築くために~」((公財)かながわ国際交流財団) ほか多数

 

 

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特定活動46号にはメリットともにデメリットもあります。就労ビザとの比較はもちろん、今後のキャリアプランでどのビザを選択するかはとても重要ですので、少しでも不安な方はお気軽にご相談ください。
 
 
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