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VISA (査証)とビザ(在留資格)の違いについてかんたんに解説します
2019-01-18
2024-03-23
VISA(ビザ)と検索すると、「査証」と「在留資格」という2つのことばが出てきませんか?実は「査証」と「在留資格」は全く意味が異なります。
VISAとは本来「査証」を意味し、日本に入国するために必要ですが、しばしば日本入国後に適法に日本で活動するための資格である「在留資格」と混同して使用されていますので、ビザ専門の行政書士がかんたんに解説します。
VISA(査証)とビザ(在留資格)の違いについてかんたんに解説します
VISA:査証【外務省管轄】
『日本に上陸するために必要』
申請先:外国にある日本大使館・領事館
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あえて英語表記で「VISA」と書いたのはこの後の「ビザ」(在留資格)と区別して考えるためです。この2つは全く別のものとお考え下さい。
まずこのVISAとは、パスポートに表記のある通り「査証」を意味し、パスポートが有効であることや申請人を日本に入国させても支障はないという本国の在外公館から発給される推薦状のような性格を持ちます。
在外公館とは、本国にある日本大使館・日本総領事館またはこれらに代わる機関のことです。VISAが発給されると、パスポートのVISAと表記されたページいっぱいに顔写真入りの日本国査証シールが添付されます。
【査証サンプル】
あくまでも外務省からの推薦状なので、法務省(出入国在留管理局)とはその審査主体が異なることから、VISA(査証)が発給されても100%入国を保証されません。ごく稀にですが、VISA(査証)が発給されても日本の空港における上陸審査で入国を許可されないことがあり、その場合には日本に入国できません。
このVISA(査証)の申請は本国の在外公館に現地在住の外国人ご本人が申請します。フィリピンなど国によっては混雑を避けるため、本人申請ではなく旅行会社などの外部委託機関に代理申請を依頼する必要があります。
申請の結果、VISA(査証)が不発給となった場合、後述のビザ(在留資格)の場合と異なり、不発給の理由を聞いても一切回答はしてもらえません。またこの不発給の場合、同じ目的で申請をしても6カ月は受け付けてもらえないので注意が必要です。
シングルビザとマルチビザ
なお、VISA(査証)に記載されているNo.of.entriesという欄の「SINGLE」「MULTIPLE]というのは、SINGLEは期間内に一度だけ日本に入れますよ、ということを意味し、MULTIPLEは期間内に何度でも日本に入れますよ、ということを意味しています。
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どちらにするかは申請時に選択できますが、手数料が異なります。手数料額はそれぞれ邦貨換算で、SINGLE(一次有効ビザ)は約3,000円、MULTIPLE(数次有効ビザ)は約6,000円です。
この「MULTIPLE」のVISAを持っている方は在留カードがなくても海外へ出国する場合に「再入国許可」を申請する必要がありません。
ビザ:在留資格【法務省管轄】
『日本入国後、滞在する為に必要』
申請先:日本の入管 |
あなたをはじめ、一般の日本人がよく使う意味でのビザはこちらのことです。
- 就労ビザ
- 結婚ビザ
- 永住ビザ
出入国在留管理局や法律書には次のような書き方・使われ方をしますが、上記と同じ意味です。
- 就労系の在留資格
- 日本人の配偶者等の在留資格
- 永住者の在留資格
日本ではこの「ビザ」という言い方が一般的で広く普及して浸透していますが、「ビザ」とは、法律的に正しくは「在留資格」といい、日本の出入国在留管理局で取得します。
このビザ(在留資格)とは適法に日本に滞在するために必要なもので、それぞれのビザ(在留資格)において、日本国内において活動することができる内容・範囲が決められており、1人につき1つしか付与されません。
【在留カードサンプル】
このサイトではわかりやすさを優先するためにあえて「ビザ」と表記しています。 「ビザ=在留資格」の意味で使用していますので、ご了承ください。 |
ビザ(=在留資格)は日本の出入国在留管理局で申請手続きをしますが、ビザ(=在留資格)交付(許可)の申請をして不許可になった場合に一度だけ不許可理由を説明してくれるところはVISA(=査証)とは異なる点です。また、不許可の場合でもすぐに再申請できるところもVISA(=査証)とは異なります。
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この記事を書いた人
金森 大
国際物流会社にて本社海外業務部を経てハンガリー駐在員事務所立ち上げ、同所長として駐在。帰国後、自身の就労ビザ取得経験から外国人ビザ取得のサポートに特化した行政書士事務所を2018年開業。年間相談件数1500件以上。
【取材実績】
【講師実績】
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