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高度専門職ビザをお持ちの外国人を中途採用する際の注意点

2023-07-21

  2024-01-14

 

高度専門職1号ビザをお持ちの外国人の中途採用についてよくご相談をいただきます。

 

高度専門職1号ビザをお持ちの外国人はビザ変更許可後でなければ転職先で働くことができない為、注意が必要です。ここではビザ専門の行政書士が詳しく説明しています。

 

 高度専門職ビザ外国人の中途採用

 

高度専門職ビザをお持ちの外国人を中途採用する際の注意点

高度専門職1号ビザをお持ちの外国人が応募されてきた際に、採用できるかどうかよく分からないということで人事担当者様からよくご相談をいただきます。

 

ここでは応募に来られた高度専門職1号ビザをお持ちの外国人を中途採用できるかどうか、採用できる場合どのような注意が必要かについて説明しています。

 

企業に就職している高度専門職ビザをお持ちの方のほとんどが「高度専門職1号(ロ)」という種類のビザをお持ちですので、ここでも「高度専門職1号(ロ)」についてご説明します。

 

 

高度専門職外国人が転職する場合、在留資格変更許可申請が必要です

一般的な就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」ビザ)をお持ちの外国人を中途採用する場合、ご本人の学歴と予定される職務に一定の関連性があれば、多くの場合、特にビザ申請をすることなく中途採用をすることができます。

 

一方で、学歴と予定される職務に一定の関連性があれば高度専門職ビザをお持ちの外国人を中途採用すること自体は可能ですが、高度専門職ビザをお持ちの外国人はビザの変更許可を取得後でなければ転職先で働くことはできません

 

高度専門職の方は、1つの企業に紐づいてビザの許可がもらえます。ですので転職した場合は新しい転職先企業に紐づいた高度専門職ビザを取得する必要があるため、「高度専門職1号(ロ)」から「高度専門職1号(ロ)」への在留資格変更許可申請をする必要があります(ビザの更新ではありません)。

 

必ず許可を取得後、新しい在留カード受領後に就労していただいてください。

 

  指定書について

 

高度専門職の指定書サンプル

 

高度専門職外国人のパスポートを確認する際に、ホチキスでパスポートに貼り付けられているこちらの指定書を確認するようにしましょう。

 

下部の枠線内に所属機関名と本店所在地が記載されます。高度専門職外国人はここに記載された機関でのみ活動可能ですので、転職する場合にはビザ変更が必要という仕組みになっています。申請許可後に御社の社名が記載されているかどうかも確認しましょう。

 

 

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高度専門職ビザをお持ちの外国人を採用するメリット

次に、高度専門職ビザをお持ちの外国人を採用するメリットについてかんたんにご説明します。

 

一般的に就労ビザと言われる「技術・人文知識・国際業務」ビザをお持ちの外国人との違いは、学歴・職歴・有資格等に関する高度専門職特有のポイント計算上で、一定の要件をクリアしている人材であるということです。

 

相対的に優秀な方が多く、採用する会社様にとっては次のようなメリットが考えられます。

 

メリット①:相対的に優秀な人材を採用できる

高度専門職ビザをお持ちの外国人というのは、一般的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」ビザの要件に加えて一定の高度専門職要件をクリアした方ですので、相対的に優秀な人材です。

 

高度専門職ビザを取得するためには、高度専門職ポイント計算表で70ポイントを上回っている必要がありますが、70ポイント以上を取得するためには日本の大学を卒業されていたり、業務に関する有資格者であったり、日本語能力が高いこと等でポイント加算されていることが必要となります。

 

予定される職務での適性を数値で図る上では一定の指標になるため、応募に来られた場合積極的に採用を検討する要素となり得るでしょう。

 

メリット②:一律5年の在留資格が付与されることによるビザ更新にかかる手続きの負担軽減

高度専門職1号(ロ)の在留資格が許可される場合、必ず5年の在留期間が付与されます。

 

一般的な就労ビザの場合、1年毎にビザ更新が必要な場合も多く、ビザ申請にかかる時間的・費用的コストが毎年発生することが考えられます。

 

高度専門職1号の場合はそのコストが5年に一度なので、人事担当者様又は外国人本人の負担軽減に繋がります。

 

メリット③:早期永住申請が可能で永住権取得後の人事異動が容易

長期的に日本在留を希望されている外国人の場合、最終的に日本の永住権取得を目標とされている方が多くいらっしゃいます。

 

一般的な就労ビザの場合、永住申請をするためには最低10年の日本在留が必要ですが、高度専門職ビザをお持ちの外国人は最短1年の日本在留で永住申請をすることが可能です。

 

永住権を取得した場合就労制限が一切なくなるため、日本人と同様どのような職務に従事していただくことも可能となり、ビザ更新も不要となります。雇用会社にとっては外国人の学歴や職歴との関連性に悩まされることなくさまざまな職務に従事していただくことが可能となり、フレキシブルな人事異動が可能となります。

 

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ビザ申請する入管局

原則は高度専門職外国人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署へ外国人ご本人が在留資格変更許可申請をします。ご本人のほか、次の人が申請をすることができます。

ビザ申請できる人

  1. 申請人本人(日本での滞在を希望している外国人本人)
  2. 取次者

 2-1.地方出入国在留管理局長から申請等取次者としての承認を受けている次の者で、申請人から依頼を受けた者

 2-2.地方出入国在留管理局長に届け出た行政書士又は弁護士で申請人から依頼を受けた者

 

高度専門職外国人採用前後の手続き

外国人本人の手続き

高度専門職外国人本人は、所属していた企業を退職後14日以内に最寄りの入管局へ「所属機関に関する届出」を提出する必要があります。

 

届出の方法には次の3種類があり、どの方法で届出をしてもかまいません。

 

届出の方法①:窓口に持参

最寄りの地方出入国在留管理官署で在留カードを提示の上、届出書を提出してください。届出様式の記載例はこちらをご覧ください。

 

届出の方法②:郵送

届出書と在留カードの写しを同封し、封筒の表面に朱書きで「届出書在中」又は「NOTIFICATION ENCLOSED」と記載の上、次の宛先に送付してください。

(郵送先)

〒160-0004 

東京都新宿区四谷1丁目6番1号四谷タワー14階 

東京出入国在留管理局 在留調査部門 届出受付担当者様

 

届出の方法③:インターネット

出入国在留管理庁電子届出システムを利用して、24時間、365日、オンラインで届出を行うことができるほか(地方出入国在留管理官署の窓口に行く必要はありません)、届出を行った履歴や処理状況が確認できます。はじめて利用する際は、利用者情報登録を行う必要があります。

 

  所属機関の届出をしないとどうなるの?

 

届出自体はA4サイズ1枚程度の簡易なものですが、高度専門職外国人がこの届出をしなかった場合、20万円以下の罰金に処せられることがあります。

 

また、高度専門職外国人方は近い将来永住申請を希望されていたり、日本国籍取得(帰化申請)をお考えの方もいるでしょう。それらの申請の際にこの届出をしていないと不許可となりますので、届出をするようにお声がけして差し上げてください。

 

雇用会社様の手続き

高度専門職外国人を雇用する場合であっても基本的には日本人を雇用する際と同様の手続きが必要です。これらに加えて外国人雇用の場合、雇用主様にはハローワークへ外国人の雇用状況の届出をすることが義務付けられています。

 

外国人が雇用保険の被保険者となる場合

雇入れの翌月10日までに雇用保険被保険者資格取得届に必要事項を記載し、ハローワークへ提出してください。この届を提出することで、外国人雇用状況の届出を行ったこととなります。

 

外国人が雇用保険の被保険者とならない場合

雇入れの翌月末日までに外国人雇用状況届出書に必要事項を記載し、ハローワークへ提出してください。なお、この届出はインターネットからも可能です。

 

 

 

 

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この記事を書いた人

 

金森国際行政書士事務所代表 金森大
金森国際行政書士事務所 代表

金森 大

 

国際物流会社にて本社海外業務部を経てハンガリー駐在員事務所立ち上げ、同所長として駐在。帰国後、自身の就労ビザ取得経験から外国人ビザ取得のサポートに特化した行政書士事務所を2018年開業。年間相談件数1500件以上。

 

【取材実績】

  • 新聞通信社「資格外活動許可と外国人アルバイト」(2019年3月11日)
  • 朝日新聞社「技人国と不法就労」(2020年9月28日)
  • 神奈川新聞社「飲食店での不法就労助長」(2020年10月5日)ほか多数

 

【講師実績】

  • 「技術・人文知識・国際業務」ガイドライン改訂について(VICS行政書士渉外事例研究会)
  • 就労系在留資格事例紹介講師(VICA行政書士渉外事例研究会)
  • 入管実務研修会講師(神奈川県行政書士会)
  • 国際行政書士養成講座講師(就労部門)2022年・2023年
  • 士業対象就労ビザセミナー講師(渋谷区)
  • 横浜中央支部研修会国際業務講師2022年・2023年
  • 「社会制度セミナー(外国人コミュニティ社会参加促進事業)」セミナー講師 第4回「知っておきたい在留資格 ~安定した未来を築くために~」((公財)かながわ国際交流財団) ほか多数

 

 

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